アルツハイマー病を40Hzの点滅する光で治療するという実験的手法をブラウザで試せる「Alzheimer’s Buddy」
「40Hzで点滅する光を浴びるとアルツハイマー病の症状が軽減される」という研究結果に基づき、40Hzで点滅する光をブラウザ上で浴びることができるサイト「Alzheimer's Buddy」が公開されています。なお、40Hzの光はアルツハイマー病の症状緩和に効果があるとされていますが、激しく点滅する光は光過敏性発作を引き起こす可能性があるため、注意が必要です。
Alzheimer's Buddy: 40Hz Therapy
https://alzheimersbuddy.com/
GitHub - Dicklesworthstone/anti_alzheimers_flasher
https://github.com/Dicklesworthstone/anti_alzheimers_flasher
2023年5月にマサチューセッツ工科大学のピコワー学習記憶研究所研究所のツァイ・リーフェイ所長が率いる研究チームが、「40Hzの周波数による非侵襲的な感覚刺激がアルツハイマー病の症状を軽減する」という研究結果を発表しました。
点滅する光を浴びせるだけでアルツハイマー病が治癒する可能性 - GIGAZINE
研究チームによると、アルツハイマー病を患ったマウスを1日1時間、数週間にわたって40Hzの振動にさらしたところ、未治療である対照群のマウスと比較して脳の健康状態と運動機能が改善されたとのこと。これは、40Hzの光を浴びることで、免疫システムが活性化してアルツハイマー病の原因となるアミロイドβが分解されるからといわれています。
この研究結果を元に開発されたのが「Alzheimer's Buddy」です。Alzheimer's Buddyにアクセスし、「Start」のボタンを押すと光の点滅画面が表示されます。点滅を中止したい場合は画面内をクリックするかブラウザを閉じればOK。
ただし、Alzheimer's Buddy: 40Hz Therapyは「てんかん発作の経験がある場合、あるいは同居人がてんかん発作の経験がある場合は十分注意してください」と警告を発しています。
また、一部の液晶モニターでは表示後にちらつきが見られるという例も報告されているとのこと。ただし、ソーシャルニュースサイトのHacker Newsには「モニターのプラグを抜いて電荷を放散させるだけで解決できるかもしれません」という解決策が投稿されています。また、iPhoneなどのスマートフォンの画面だと問題なく動作するそうです。
・関連記事
車や鉄道の騒音がうるさい場所に住むことは認知症リスクの増加と関連がある - GIGAZINE
「睡眠時間が6時間未満の人は認知症リスクが高い」ことが25年来の追跡調査により判明 - GIGAZINE
アルツハイマー病の原因に関連する重要論文に画像捏造の可能性 - GIGAZINE
勃起不全の治療薬「バイアグラ」がアルツハイマー病のリスクを3分の1にすることが判明 - GIGAZINE
・関連コンテンツ